サイシードでは、「顧客の要求どおりのシステム」を作ることが最善だとは考えていません。
お客様アンケートのとおりに商品を開発してスマートフォンが生まれるでしょうか？
斧しか知らない木こりの要望を愚直に守ってチェーンソーが生まれるでしょうか？

答えは否です。

そういった今までにない圧倒的に有用なものを発想することができるのは、好奇心に加えて基礎知識や技術などのバックグラウンドの有る人間です。ニュートンも全く学問を学んでいなかったとしたら、落ちるりんごを見て万有引力の法則を見つけることはなかったでしょう。検索システムや対話システムを開発している会社ですのでアルゴリズム能力がそのまま生かせるのは当然ですが、問題に真剣に向き合って人と競った経験はサイシードのエンジニアとして必ず役に立つバックグラウンドの一つと思っています。

競技で上位に食い込む方が当社で力を発揮できるのは言うまでもありません。しかし、そうでなくとも競技を経験しているあなたは、アルゴリズムには奥深い世界がある事を知っている筈です。競技を通じて、自分の生み出したアルゴリズムより常に一歩先を行く、より効率的な、より優れた、そして何よりもより美しいアルゴリズムが存在することを認識する。自身の力が到底及ばない、広大で深遠な世界が存在することを認識する。その世界において、自分と同じ場所に立つライバルと競い合いながら、自分よりも遥か先を歩む者たちを見つめながら、果てしなく続く「最強最速」への道を突き進む。あなたのそうした追求の姿勢こそが、エンジニアとして、また人間として大きな武器であり、我々の求めているものでもあります。

「凡庸な規定」を超えていくシステムは、そのような者にこそ創造することが可能なのです。